火鳳燎原 第二十一〜二十五巻

第二十一巻

香港版第二十一巻


 この巻では前巻から引き続き、孫策軍の活躍が描かれています。
前巻と違ってこの一冊は丸々孫策軍が活躍しっぱなしなので、
呉が好きな方ほど楽しめるし満足もできると思います。

 流石に巻数が二十を超えると、三国のうち魏・蜀は
物語中盤までに活躍する人物が出揃った感があります。
が、呉だけは孫権・魯粛・呂蒙・張紘・諸葛瑾など未登場人物が大勢控えています。
呉ファンの方は今後も火鳳から目を離せませんね。

 中文版の表紙は四奇・郭嘉です。火鳳の郭嘉といえば、喀血と烏。
この作品に於いて、この男ほど"死"を想起させる人物は他にいません。



第二十二巻

香港版第二十二巻


 この巻では劉備軍VS袁術軍に始まり、呂布が徐州を奪うところまでが
描かれています。

 一騎打ちが大好きな私としては、関羽VS紀霊、燎原火VS張遼に感動の嵐。
これまで一騎打ちは何度も描かれていますが、その中でもこの二つは
特に好きかもしれません。欲を言えば張飛VS呂布も描いて欲しかったですね。

 中文版の表紙は炎を背にした五奇・周瑜。
このイラストは赤壁をイメージしているんでしょうか。
ちなみに、この画像ではタイトルや火の粉が真っ黒になっていますが、
現物を見ると金色に輝いています。
周瑜が表紙のときだけ装丁が特別なんて、ずるい気がします。



第二十三巻

香港版第二十三巻


 23巻と24巻では、二巻にわたって曹操軍VS張繍軍が描かれています。
この宛城編(実際の舞台は淯水城と魯陽ですが便宜的にこう呼ばせてもらいます)
は、物議を醸しそうな内容になっています。

 三国志ファンなら誰もが、この章では賈詡が大活躍すると期待するはず。
しかし実際はほとんど何もしてない罠。
酒飲んで、龐統と話をしただけという。
私を含め、中文版を購入しているような火鳳ファンの方なら、
このようなオリジナルの展開も許してしまえると思いますが、
一般的な三国志ファンがこの内容を見たら…。

 話は変わりますが、私はこの巻の中盤から次巻の序盤にかけて、
読むのが正直しんどかったです。もう辛くて辛くて。
創作物の登場人物の死がこれほどこたえたのは久しぶりです。

 中文版の表紙は六奇・龐統です。
鳳雛=龐統で安心したと同時に、違和感も感じてしまいました。
龐統、お前カッコよすぎるだろと。



第二十四巻

香港版第二十四巻


 前巻に引き続き宛城編です。于禁がちゃんと活躍しているのが好印象です。
あると思っていた曹仁の活躍が無いのが、少々不憫ではありますが…。
あの人は一体いつになったら活躍するんでしょう?

 今更ながら、水鏡八奇の面子の性格がそれぞれまったく違う事に気づき、
さりげなく感動。この分だと多分、八奇も他とかぶる事は無いでしょう。
早く中の人を公開して欲しいものです。

 中文版の表紙は残兵の一同です。
あの頃にはもう戻れないというわけですね。
司馬懿がハブられてるのが印象的。



第二十五巻

香港版第二十五巻


 この巻は司馬懿・燎原火、2人の主人公にとって転換期となる重要な巻です。

 この章は司馬懿とオリジナルキャラがメインの話なのに、16〜18巻のようには
ダレていません。前と比べて話自体が短いという事もありますが、
やはりこれまで常に余裕を持って事に当たっていた司馬懿たちが、
初めて窮地に追い込まれたのが大きいと思います。
龐統と許定はマジでグッジョブだわ。

 中文版の表紙は司馬懿と山無陵です。
シックな色使いも良いんですが、たまにはこういった極彩色な色使いも良いもんです。



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